アグネス・マーティン(Agnes Martin 1912年 - 2004年)カナダ出身の芸術家。後にアメリカに移住。ミニマル・アートの作家として紹介されますが、工業的な素材を用いるドナルド・ジャッドやリチャード・セラ等とは異なり、全て手で描かれた細く美しいラインと淡い色彩を特徴としている。
彼女がニューヨークに住んでいた1957年から67年の間に、アド・ラインハートやエルスワース・ケリーの絵画に影響を受け、円や正方形を使用し、左右対称な構成の実験を始めた。
ニューメキシコ州タオスへ移り住んだ1967年以降、絵の中のグリッドはしばしば揺らめく霧を通して見るかのように、繊細なニュアンスを見せるようになる。それらは、淡い色彩によるうっすらと輝いているかのような透明感を感じさせ、純粋で瞑想的でもある絵画は、マーティン自身の自然への興味(特にニューメキシコ州の砂漠の風景)と、東洋の宗教、特に道教を反映したものと言われている。
本書は、アグネス・マーティンの直感的で独特な美へのアプローを、彼女自身の瞑想的な文章と代表作を通して探求した一冊です。
「When I think of art I think of beauty. Beauty is the mystery of life」(私は、芸術について考えるとき、美について考えます。美は人生の神秘です)、1989年にマーティンはそう記しました。
Pace Publishingより新たに刊行されたMilly Glimcher編集による美しい装丁のこの書籍は、美をテーマにしたマーティン自身の文章に加え、自然や政治の仕組みから孤独と静寂の中に見出されるインスピレーションまで、彼女の人生と作品に関連する幅広いテーマを扱った文章が収録されています。
詩的で思索的な文章らは、「Underside of the Leaf」や「Awareness of Perfection」のような簡潔な洞察から、「The Current of the River of Life Moves Us」や「The Untroubled Mind」のような長い瞑想まで多岐にわたります。
また、「Blessings」(2000)や「Tranquillity」(2001)などの絵画も一部収録されており、書籍の表紙と裏表紙には、「Affection」(2001)と「Little Children Playing with Love」(2001)が型押しされています。
マーティンの心を動かした思考や感情を垣間見ることができるこの書籍は、直感的な芸術へのアプローチを称賛するすべての人にとってまさに理想的な一冊と言えるでしょう。
出版社: Pace Publishing
タイプ: ハードカバー
言語: 英語
ページ数: 72ページ
サイズ: 23.5 x 17.1 cm
状態: 新刊
その他: カラー図版5点
刊行年: 2026年
ISBN: 9781948701839