フランシス・ベーコン(Francis Bacon 1909年−1992年)アイルランド出身の芸術家。20世紀を代表する画家の一人でもある。正規の学校教育・美術教育を受けていない。パリに移住しピカソの絵画に触発され1926年より絵を描き始め、1929年頃からは油彩を始めた。1934年に初の個展をロンドンにて開催したが、その後1930年−1940年代の作品を全て破棄してしまいました。1944年より、活動を再開し代表作の一つ「有る磔刑の下の人物のための三習作」を発表した。暴力的なデフォルマシオン(変形・歪曲)を加えた作品は衝撃を与え、54年にはルシアン・フロイドとともにイギリス代表としてヴェネチア・ビエンナーレに参加。今尚、世界中の人々を魅了し、その作品は世界の主要な美術館に収蔵されている。

フランシス・ベーコンの画法は、彼の生前は誤解されていました。
ベーコンは、常にスタジオで一人で制作していた為、直感的なイメージの出現を目撃した者はいなかったのです。彼自身がプライバシーを主張したことで、その工程についてかなりの憶測が飛び交いましたが、そのほとんどは誤解でした。ベーコンは、絵画の起源について、はっきりとした発言を一つ残しています。
「‘I sketch out very roughly on the canvas with a brush, just a vague outline of something, and then I go to work…」
しかし、彼の技法へのこの根本的に正確な要約は、一般に受け入れられている常識に反し、誤解されたり無視されてしまった。
Martin Harrisonの書籍内の序文では、ベーコンが何を意味していたのか？そして、彼が何をしたのかを正確に示すことから始まります。「ラフスケッチ」が何を意味してしていたかを示します。そして、下絵を明らかにするX線画像や赤外線画像を使用し、ベーコンの方法論を解明する様々な特徴を分析していきます。
完成の直前で、一時的に中断された絵画の写真は、スタジオの訪問者の中で、その特権が与えられた少数の人々が撮影したもので、制作の段階を説明するために役立ちます。
Sophie Pretoriusの調査では、これまでに公開されていなかった全ての画像が組み込まれており、写真に記録された全ての絵画の移行の状況が、テーマ別に整理されています。
参考のセクションでは、本書で取り上げられた絵画のサムネイル画像が年代順に並べられています。
これは、「Francis Bacon - Catalogue Raisonne」(2016)のレイアウトを採用しており、本書は、重要な新しい情報を公開し補足したと見なすことができます。

出版社：　　Thames and Hudson
タイプ：　　ハードカバー
言語：　　　英語
ページ数：　160ページ
サイズ：　　31.5 x 25 cm
状態：　　　新刊
その他：　　図版200点
刊行年：　　2024年
ISBN：　　 978050096280