イローナ・ケセルー(Ilona Keseru 1933年 - )ハンガリー・ペーチ出身の芸術家。有機的な抽象絵画で知られている。独特な作風は、現代の抽象絵画とハンガリーの民族ぶんかやヨーロッパの歴史的なイメージを融合している。色彩にも関心が強く、特定の顔料を組み合わせることによる光学的な効果を探求している。
特徴的な曲線形状は、不規則なブラシストロークと抽象的な帯を伴っている。
1946年から1950年にペーチのFree School of Art、1950年から1952年に ブタペストのHigh School of Fine and Applied Artにて学ぶ。1952年にThe Academy of Artに入学し、絵画と壁画を学び1958年に卒業。1960年より、Belles-lettresのイラストレーターとして就労。1962年に奨学金を得て、ローマの美術アカデミーに1年間留学。1963年にGalleria Barsにて初個展を開催。
絵画の他に、劇場の舞台装置や衣装デザインを制作。1964年には、抽象絵画を発表し、それ以降、国内外の多くの展覧会に参加。また、故郷の大学にて教鞭を執り、デッサンと絵画を教えた。ペーチのThe Master School of Fine Arts in Pecsの創設者の一人でもある。
本書は、2024年12月13日から2025年10月26日までスイス・スーシュのMuseum Suschにて開催の展覧会を機に刊行されました。
この展覧会並びに書籍は、90歳の誕生日を迎えたイローナ・ケセルーに捧げられた初のモノグラフです。70年以上のキャリアを持つ彼女は、戦後最も重要な抽象芸術家の一人です。独特なアプローチである自由な形態と色彩は、ソビエトの理想に従うことを拒否する姿勢をも表しています。1960年代以降にさまざまな技法を実験し、独自の表現が強調されるようになりました。近年では、フランス・パリのポンピドゥーセンターでの「Women in Abstraction」でも展示され、重要な女性抽象画家として認知されています。
出版社: Hatje Cantz
タイプ: ペーパーバック
言語: 英語
サイズ: 24.5 x 17.3 cm
状態: 新品
ページ数: 200ページ
その他: 写真100点
刊行年: 2024年
ISBN: 9783775759304