ルイジ・ギッリ【Colazione Sull’erba】
ルイジ・ギッリ(Luigi Ghirri 1943年 - 1992年)イタリア・スカンディアーノ出身の写真家。特に建物や風景からなるコンセプチュアルな1970年代のカラー写真で、先駆的な写真家として知られている。初期の2つの写真集、「Atlante」(1973年)、「Kodachrome」(1978年)からも見られる、被写体とその周りを取り囲む環境の繊細な関係性や、無表情な中に垣間見えるウィットな表現が丁寧な仕事を伺わせる。ここ日本では、画家ジョルジュ・モランディのアトリエを撮影した作品でも知られている。また、フォトグラファーとして活動を始めた当初から、写真についてのテキストを自身の出版物や、イタリアの新聞・雑誌にて発表を行なっていた。 ギッリは、1970年よりイタリアのエミリア=ロマーニャ州にある街モデナに暮らし、家の周辺や、通り、郊外を歩き回り、写真を撮っていました。この初期の写真は、後のギッリの作品の方向性を決定していくものでした。ほとんどの時間をモデナで働き、旅行でアドリア海のリミニの海岸やスイスの湖を訪れています。このころから、プロジェクトやテーマを入念に準備し、特に主題を中心にグループ化や詩的で原則的な組み合わせを計画的に実行しています。本書の後者のシリーズ”Colazione Sull’Erba”(タイトルは、画家エドゥアール・マネの代表作「草上の昼食」から名付けられた)は、1972年から1974年にモデナ郊外で撮った写真がまとめられています。左右対称の糸杉、手入れの行き届いた芝生、持ち主の個性が見える鉢植えやヤシの木、サボテンなど、人が作り出した環境の中にある自然と人工物の接点に注目されています。本書は、1978年に自費出版したコダックロームをモデルに、ギッリが独自の分類を作品に取り入れ、計画的にシリーズ化された作品を紹介した最初の書籍であり、偉大な写真家の作品を詳しく説明するコレクションの基盤の1つとして刊行されました。 出版社: MACK タイプ: ソフトカバー 言語: 英語 ページ数: 176ページ サイズ: 27x 20 cm 状態: 新品
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